今日で2月もおしまい、ちょうど私が勤める学校も今年度最後の授業の日でした。普段、料理教室の講師としての話が多いですが、今日は働き方の話を書こうと思います。
そもそもパラレルワーカーとは?
パラレルワーカーとは、複数の仕事を『本業』とする働き方をする人のことを指します。
私もその1人として、料理教室を主宰する『個人事業主』として、そして学校運営や担任業務をするのではなく、授業のみを担当する『非常勤講師』として2つを本業にしています。数年前の私は、ひとつの組織(前の学校)への愛情というか執着が強く、そこで働く以外は考えられない!と仕事人間だったように思います。担任する生徒のことを常に考え、休みの日も仕事をして、朝から夜まで仕事をして、の日々でした。
それも別に悪くはなかったと今でも思いますし、それが良い経験になったことは間違いありません。
しかし、幸福度でいうと今の方が格段に上がりました。理由は3つあります。
1.自分の経験の幅が広がることで、人のためになるから。
2.自由と安定のバランスがよいから。
3.自分の思うように、ワークライフバランスを創れるから。
それぞれちょっとずつ説明します。
1.自分の経験の幅が広がることで、人のためになる。
進路指導をする学校の先生が、学校の世界しか知らないのは問題だ、
というような声が聞こえることがあります。確かに、学校と自宅の往復で、休日も仕事となると社会活動をすることがなかなか難しいのも現状でした。もちろん、ボランティアに趣味の習い事に、と様々なフィールドでの活動をお持ちの先生もいらっしゃいますが、どちらかというとそれが叶わない方が多いのが現状です。
私も、それをもどかしく感じて異業種交流イベントに参加して名刺交換してみたり、着物を通じた交流会やキャンプのボランティアなどに参加してみたりしましたが、継続することはできませんでした。
教師としての専門性を保ちつつ、社会のことを少しでもリアルに、少しでも広く知ることを考えた時、パラレルワーカーという働き方は有効なように感じます。
専任の教師として担任を受けもったり部活の顧問を務めることはなくなりましたが、自分自身の勝負所を『国語の授業』に集約して、いろんなことを語ることはできます。働き方そのもの自体が学校以外との継続的な関わりであるため、一過性のものにならず、常に新鮮な情報やいろんなオトナの話を、生徒たちに伝えることができるのです。
また、料理教室にも、教員としての経験が生きてくることが多くありました。お子さんの進路の悩みの相談に乗ったり、様々なご家庭を知り、いろんな生徒の特性と向き合ってきたからこそ語れるからです。単に一方的にお料理をお伝えする料理教室ではなく、『対話』を通じて生徒様のライフスタイル全般を良くしていくことを目的としているのが、私のクッキングサロンKitchentalkです。
このこだわりを貫くのに、片方の経験がもう一方の現場に生かせたり、逆も然りであるため、パラレルワーカーとしての恩恵があります。
2.自由と安定のバランスがよい。
専任(正社員)を辞める時に、とても不安がありました。生活を維持するのに、非常勤講師になるのは収入自体は下がるからです。
正社員としての安定を失って、非正社員として働き始めること、そして自分でインナービューティープランナーという資格は取得していたものの、本当に自宅に開業することが叶うのか?
正直、正社員を辞めたあと数か月は、やっぱり他の会社や組織に再就職しようか悩んだ時期もありました。しかし、腹をくくって開業してから半年、『自由』の軸で考えると悪いことばかりではなかったと思うようになったのです。
それは、休みたいときに休める、好きなときに働ける、好きな人と好きなだけ、好きなように働ける、という自由を感じられるようになったからです。しかし、例えば料理教室の集客ができなかった場合、その月の収入は危険でもあるため、どこか何かの組織に所属しておくことは大切、と考えた際、学校の非常勤講師は年単位での契約であるため、『安定』という面では、パラレルワーカーだからこそ叶うものがあります。
安定はあるけれど、自由はいまいちな1つの組織に所属する正社員
自由はあるけれど、安定は怪しい完全なるフリーランス
この中間をうまい具合に補完しあってるのが、今かなと思います。生き方は1つじゃない、働き方も1つじゃない、これからの時代はいろんな形があっていいと、生徒たちに実感を込めて話せるのも、良い点かなと思います。
3.自分の思うように、ワークライフバランスを創れる。
よく、『パラレルワーカーとか、忙しそう!』というお声をいただきます。
『時間管理をどういうふうにしているのですか?』というご質問もいただきます。
週4日が学校で、残りの3日が(ご予約があれば)料理教室関連のお仕事、という数字でみると働きっぱなしにも見えるようです。
でも実際は、すごく時間が出来るようになりました。自分で働く時間をある程度、調整できるからです。
お金と一緒で、生活に必要な時間を『消費』、自分の将来のためになる時間を『投資』、無駄に過ごす時間を『浪費』として考えてバーチカルの手帳に割り振っていきます。
家計管理と違うのは、トータルの持ち時間(1日24時間×7日間)から最初に引くのは投資ではなく消費の時間であることです。睡眠時間や食事の時間、入浴の時間は、きちんと確保するようにします。以前は、睡眠時間を削って仕事したり、食事をさっと済ませて自己投資のための時間を確保しようとしましたが、生活の安定感を考えたら、逆だということを学びました。(睡眠や食事をおろそかにすればするほど、頑張っている感が出るけれど、巡り巡って体を壊してしまいました)
この話は、また今度、時間についての話で書こうと思いますが、自分の思うように時間を使えるのは、パラレルワーカーとして働き方や働く内容や働く頻度を選べるからであって、会社の就業規則に準じる1日のリズムに縛られなくてよくなったことで、気持ちにゆとりができるようになりました。
逆にデメリットは・・・?
今のところあげられるのは、2つあります。
・個人事業主として忙しくなる確定申告の時期と学年末テストの期間(年度末)が重なること
・非正社員であることから年金や健康保険関連の将来に向けた蓄財を自分でしっかりしなければいけないこと
でも、領収書の整理を日ごろから少しずつやっておくと楽ですし(確定申告は慣れてしまえば大丈夫!今年はもう)、積み立てNISAやiDeCo、付加年金、小規模企業共済で、投資や貯金をしながら賢く節税していくことで多少なりか不安も解消できる気がします。
生き方を選びながら、生きていくこと。そのお手伝いをする『オトナの進路応援』
私が行なっている仕事のコンセプトのひとつに『オトナの進路応援』というものがあります。これは、自分が経験してきたことを踏まえて、大学合格や就職が『進路決定』なのではなく、何歳になっても、どんな立場でも、この先の働き方、時間の使い方、すなわち生き方を『自分の理想に近づけていく』という観点から一緒に考えていく取り組みです。
・ビジョン手帳講座(手帳を使った書き出しワークをする3時間の講座)
・オンラインtalk(ZOOMで行っている1時間ひたすら語り合うもの)
・個別カウンセリング(IBD協会のオンラインサロン会員様限定)
働き方を変えていきたい、今より自由になりたい、今のままだと不安、何がしたいか分からない、やりたいことがあるけれど上手く見つけられない、そういう想い、私は痛いほど経験してきました。
より軽く、より幅広く、より自由な選択肢で、という風潮になってきている時代だからこそ、なりたい自分、やりたい仕事、理想の生き方、というものを追求していくお手伝いが出来たらと思います。よければご相談ください。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました♡
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