SDGsの目標5と『左利き』

環境を整える

全世界で7億5000万人の女性と女児が、18歳未満で結婚(強制結婚、早期結婚)させられ出産や家事の切り盛りを強いられることが『常識』となっている国があります。

また、人身売買の対象となって性的に搾取されたり、49ヵ国では女性を家庭内暴力から守る法律がなかったりと、女性として生まれたばかりに不当な立場に置かれる環境があるのです。

そして、それだけではありません。

30ヵ国で少なくとも2億人の女性が、FGMを受けているという事実。

FGMとは、女性の外性器の一部または完全な除去を行うもので、アフリカの古くからの慣習として行われているものだそうです。
医学的根拠はなく女性の肉体的・精神的に大きな負担をもたらすものであり、場合によっては死に至らしめるリスクもあるFGM。しかし、女性の性的衝動を抑えるため、という考えや女性の婚前の貞操観念の象徴という考えなど、強く風習として残り実行されているのです。

アフリカの中でも撤廃に向け減少傾向にある地域もあれば、いまだに根強く残る地域もあり、まだ完全根絶には時間がかかるといわれています。

一方、日本においても、雇用や給与、社会進出、家事や育児への関わり合いなどにおいて男女の格差が拭えない事実があります。

そのため、SGDsのターゲットの1つに、『政治・経済・公共分野でのあらゆるレベルでの意思決定において、女性の参画および平等なリーダーシップの機会の確保』が挙げられており『当たり前を疑う』『慣行を変えていく』ことが、この目標達成への1歩だといえるでしょう。

目標⑤について考えたこと
30ヵ国で少なくとも2億人の女性が、FGMを受けているという事実。
これを私は、恥ずかしながら初めて知りました。そしてショックでした。

いろいろ調べているだけで、気持ちが重くなり、体も心も痛くなりました。
こちらの記事を書くのも、どのレベルまで書くべきか悩みましたが、日本の報道では、取り沙汰されないことが多く、勉強不足であることを痛感しました。

知らない方が心穏やかにいられることもあり、それでも、1人の人間としてきちんと知り、立ち向かうべき問題があるように思います。

また、ジェンダー平等と聞いて私は、Facebookで、アカウント作成の際に選べる性別を58種類に更新したという報道を思い出しました。

ジェンダー平等というと何となく男性と女性の平等を想像しますが、様々な性のあり方を尊重していくことも必要不可欠だと思います。

以前の職場で、ジェンダーのことについて勉強して知ったことなのですが、自分の生まれながらの性別に違和感を持つ人の割合は、左利きの人と同じくらいいるそうです。(ちなみに私は右利きに矯正された元・左利きです)

でも、『私って左利きなんだよね』という人と出会いほど、『自分の性別に違和感があって・・・・』という人との出会いがないように感じるのは、そう言いださせない社会があるからなのでしょう。

過去、学校での宿泊行事で、お風呂や部屋割りについての相談を受けたことも何度かあり、柔軟な対応をすることで参加する生徒たち全員が行事を楽しめるようにしていました。

もうすでにランドセルの色や制服のズボンやスカートの着用などでの性差は減ってきていますが、今後も、あらゆる人たちが自分の体と心と性に悩まずにいられる環境を作るのが、本当の意味での『ジェンダー平等』なように感じます。

私たちは自分の半径2メートル以内の世界(目に見える範囲)だけを大事にして生きることも出来るわけですが(むしろその方が簡単だし楽でいられる)

自分と自分の大切な人の健康と幸せを叶えながらも、ちゃんと『地球の裏側』『画面の向こう側』『目に見えない世界』に目を凝らし、諸問題で苦しむ人々を慮ることをしていこうと思ったのでした。

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