SDGsの目標14と『アリエル』

環境を整える

世界全体で、海洋と沿岸部の生物多様性に依存して成形を立てている人々は30億人を超えるといわれています。

また、海洋と沿岸の資源と産業の市場価値は年間3兆ドル、全世界のGDPの5%に相当するとされており、海洋とその資源を守り、持続可能な形で利用するべきであることは目にも明らかだといえるでしょう。

しかし、魚の乱獲や生態系を乱すようなゴミの流入によって、生物多様性を損ない、魚種の枯渇に歯止めが効かないことが現実に起きています。

また、それだけにとどまらず、二酸化炭素が急増し、海に溶け込むことで海水の酸性度が上がることも問題の1つです。

炭酸カルシウムで自分の骨格を作る生き物や貝類は、海の酸性度が上がると、それが出来なくなるからです。

二酸化炭素の急激な増加は、気候変動だけでなく、海の生態系を大きく損なう危険もあるため、目標13とも大きく関連するといえます。

目標14について考えたこと

目標14のターゲットのうち、14.2の『2020年までに、海洋及び沿岸の生態系に関する重大な悪影響を回避するため、強靭性の強化などによる持続的な管理と保護を行い~』というものや、

14.6『~2020年までに、過剰漁獲能力や過剰漁獲につながる漁業補助金を禁止し、違法。無報告・無規制漁業につながる補助金を撤廃し~』というものがあります。

2021年の今、これらがどれくらい達成されているのか、報道などでも取り沙汰されるべきところではあるものの、あまり見かけられないのも悲しい現実の1つであるように思います。

私は大学時代に、千葉県の九十九里浜のゴミ拾いをする『九十九里浜全域清掃』というボランティア活動に毎年夏休み参加していました。

全国の大学生数百名単位で、4日間かけて、九十九里浜の海岸沿いを歩きながらゴミ拾いしていくのです。

炎天下にさらされながら、海のレジャーを楽しむ人たちが置き去りにしていったビールの缶やバーベキューのゴミ袋に始まり、海の向こうから流れ着いたよくわからない文字の漂流物やタイヤ、海藻や藻屑がからみついた謎の臭い物体なども拾いました。

掲げていたスローガンの1つに『拾う心より、捨てない心』という言葉があったのですが、まさに今もその心は大切にしていたいと思うのです。

人間が出す大量のゴミや排水が海を汚して、果ては海の生き物を苦しめ、めぐりめぐって人間の生活にも影響を与えます。

それによって生活が立ち行かなくなる人が出てくることは容易に想定でき漁獲量への意識は直接的に関われない範囲かもしれませんが、『つかう責任 つくる責任』でも書いた通り、エコラベルがついた製品を買うこともできることの1つです。

ディズニー映画のある作品で、美しい海の中で繰り広げられる愉快な仲間たちが、楽しそうに踊ったり歌ったりする光景がありますが、将来それを見た子供たちに『海って昔はこんなにきれいだったんだね!!』と言わせないようにしたいなとも思います。

美しい海とそこに生きる多様な生態系を、未来を生きる子供たちに残しておくことは、今を生きる私たちだからこそ出来るわけで、ゴミだらけの海にするか、魚をはじめとした海洋生物が生きるキレイな海にするかは、まさに今にかかっているのだと思うのです。

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