毎年、干ばつと砂漠化によって、日本の国土面積の約3分の1にあたる、1200万ヘクタールの土地が失われています。
これは1年間で2000万トンの穀物が栽培できる面積にあたるといわれています。
また、2010年から2015年にかけて、世界では330万ヘクタールの森林が失われており、そこに住む動植物は絶滅に脅かされています。
絶滅危惧種レッドリストによると、絶滅の危機にある動物の割合として、哺乳類は26%、両生類は42%、植物では針葉樹が34%、ソテツ類の63%という数字が挙げられています。
人間を含めた生物が、この先も長く暮らしていくためには自然環境と生物の多様性を守っていくことが必要です。
劣化した森林の回復や、植林の増加を進めること、砂漠化を食い止めるための土壌回復と森林火災の予防や必要以上の森林伐採の防止をしなければ未来はありません。
目標15について考えたこと
住みかをなくした野生動物が、食糧を求めて人間のいる市街に出向き、猟友会によって駆除された報道を見るたびに胸が痛みます。
その地域の住人の安全確保のためには必要なことですし、歩いていた人や庭先で飼育していた犬が襲われたニュースを見るのも悲しいのですが、どうしたら共生できるのか考えると、やはり野山の環境保全への取り組みを強化していかねばと思うのです。
加えて、たとえ絶滅危惧種に瀕していなくとも、人間社会の在り方によって命が失われる『ペットの殺処分』に関して、個人的には本当にどうにかしていけないか、保護犬や保護猫の活動と並行して、そもそもそういう存在が出ないような社会作りができないかを常々考えます。
上記の行き場のない野生動物の駆除や、この商品化された命の処分などに胸を痛めるだけでなく、里山の保全や、動物愛護団体への寄付も、細々と実行していけたらと思うのです。
森林に関して思い浮かぶのは、日本でも春先に報道される『黄砂』の出どころとなる中国の黄土高原という土漠で大学時代に活動した、植林のボランティアです。
風が吹くと、そこに立っているだけで、耳の中に、じゃりっとした感じで細かな砂が舞い込んでくる、目も痛くなる、という体験は今でも強く印象に残っています。
植林でもって緑の大地に変えていくための労力の大きさと時間の長さを、目の前に広がる茶色い景色を前にして考えると気が遠くなる思いでした。
でも、今、手にしている苗木1本は植えないよりかは植えた方がマシだ、と気持ちを取り直したことも覚えています。
人間の暮らしも、動植物の命も住環境も守るために、どこかへ飛んで行って直接植林ができないとしても、日本にいながらにして出来ること、日々の生活を送りながら心掛けられることはたくさんあります。
2021年2月、日本の金融機関が石炭産業への融資総額で世界第1位に3メガバンクが2回連続でトップを独占、という報道がありました。
ダイベストメントといって、そういった銀行への預け入れをやめ、環境に優しい銀行へ預け換えるという動きもあります。
自分のメインバンクの投資先がどのようなものかチェックしてみて、それが環境保全に逆行しているものだったら乗り換えるというのも、環境保全ための1つの行動といえそうです。
ふるさと納税も、その使い道を選べるため、何を応援していきたいかを声として届けられる方法の1つです。
そういった1つ1つが生態系へ影響するのであれば、『何もしないよりかはマシ』という気持ちで行うのもアリだと思うのです。
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