明日の朝の空は・・・

心を整える

今日は学校で、以下の詩の授業をしました。

吉田加南子さんという詩人の『朝』という詩です。

空の遠さが屋根にふれている

―――まじわることなく

中学1年生のクラスで、このたった2行の詩で

50分間、あれこれと発問を重ねて

考えさせながら、深めていきました。

空の遠さ、というだけで天気が分かる♪

屋根、という言葉から連想できることがある!

接している、ではなく『ふれている』という語感や

『まじわることなく』の前のダッシュ(――)の

間に、込められた思いの強さがある♪

たった2行の詩でも、最初は平面だったものが

どんどん立体的に変化していきます。

そして、ある生徒が

『明日の朝の空を、見てみる!』と

話してくれて、嬉しく感じました。

空の色、雲の形、湿度、温度、光の強さ、

それを見上げる自分の心の状態、

その時々の、それらの組み合わせは

いつだって唯一無二のもので尊いものです。

私たちの日常は、同じような毎日のようでいて

でも実は同じ日は1日たりともなくて、

だからこそ、自宅でも職場でも学校でも、

近所の公園でもスーパーからの帰り道でも

空を見上げて、一呼吸するのが良いなと思うのです。

日常の中に潜んだ『格別』を見出せると

自ずと心が洗われる心地になるからです。

それが、幸福感の1種だなと思います。

(セロトニンの効用)

今日見た空は、どんな空でしたか。

明日の朝は、どんな空でしょうか。

そんな発問で授業をおしまいにしました。

先日、電車に乗っていたら

夕立が過ぎたあとで、窓の向こうに

虹が出ているのに気が付いて

でも同じ車両の人で、見渡す限り

誰も気づいていない様子でした。

スマホで目を塞いで、

イヤホンで耳を塞いで、

(マスクで鼻と口も塞いで)

いつしか現代人の基本フォルムは

それが当然になったように思います。

もちろん、そうではない方も

多くいらっしゃいますが、

電車や駅のホームで俯き加減に

たたずむ姿も少なくありません。

(ともすると、私もついやりがち)

だからこそ、空を仰ぐことが大事!

『心を整える』のは一見、複雑で

難しいようで、実は簡単なことかもしれないなと

今日の詩を通してまた思ったのでした。

頭上に広がる『一期一会』を愛でることから、

明日の朝を始めてみませんか♪

昼間の雲を楽しみ、夕焼けを愛でて

夜の月や星を見つけて眠るのも良いですね。

空の遠さを感じられる、明日となりますように♪

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